旬感野菜の紹介 春だいこんの巻

プロフィール

分類
アブラナ科
出身地
地中海沿岸、華南高地、中央アジアなど諸説あり
英名
japanese radish  または  daikon

春の七草“すずしろ”は大根のことでーす。

野菜の中でも最古の野菜のひとつで古代エジプトではすでに栽培されていたらしい。 日本でも「日本書記」には“於朋泥おほね”の名で記され、春の七草のひとつ“すずしろ”として親しまれてきました。と、いうことで、何とか“春”にこじつけてきました。

春の冠が似合う野菜・・・・  春キャベツ、春レタス、春はくさい、春人参などありますが個人的には“春だいこん”です。 キング・オブ・岡山弁「でーこーてーてーてー」を生み出した岡山県の大根。岡山県では、桜前線ならぬ春大根前線が春を告げることにしましょう。 高梁川下流の連島地区の大根は2月後半には出荷が開始され花粉症より早く私に春を感じさせてくれます。 そして旭川下流の宮本、牧石地区が続き、同時に再び高梁川下流の船穂地区、吉井川下流の弓削地区と出荷がはじまります。 その後、県北の東粟倉、蒜山などから出荷会議の通知とともに春の終わりが告げられます。(余談ですが春菊は春の似合う野菜にはあてはまらないと思いますが・・・ 春に黄色の花が咲くので春菊とか。その前に食べますゾ。)

春=物事のはじまりだと思います。大根の旬は冬と言いますが、家庭菜園の大根が真冬にはほとんど生育していないのはご存知でしょう。 岡山県南の春大根は年内に一部種を蒔きますが大半は年明けに蒔いて春に出荷に至ります。停滞することなくすくすくと育った春大根は冬大根とは一味違った持ち味があります。 シャキシャキ感とみずみずしさは春が一番ですし晩春になればピリリと辛味も増していきます。 またスムーズに生育した葉っぱが柔らかくておいしいのも春大根の特徴です。(残念ながら鮮度保持のため大抵は葉っぱをカットして出荷しています・・・)

この素晴らしい岡山県産春大根を新年度のはじまりに食べましょう。
今、ひらめきました!2009年度岡山県産大根が一番多く出荷された日を 「でーこーてーてーてー」記念日&岡山弁の日として日本記念日協会に認定してもらいましょう。

~老婆心か?~
地域を知るなら“でーこーてーてーてー”から。 大根が食卓にでてきたら、子ども達に聞いてみて下さい。“でーこーてーてーてー”を知っているかと。 岡山弁も知識の一つとして欲しいものですが“炊く”という料理を知らないのではと心配します。今、家庭の料理では減少率の高い調理方法のようですので。

下へ~下へ~

“大根役者”=芸の下手な役者の事ですが、大根にとっては褒め言葉。 どんな食べ方をしても中毒をおこさない、つまり“当たらない”役者ということで幅広く親しまれいろんな料理として活躍しています。 消化酵素のアミラーゼ、辛味成分のアリルイソチオサネートなど体に有益な成分を多く含みます。

そこで栄養的コネタを・・・今、スーパーでは大根を切って販売していることも多いですが、 栄養価的には先端の方が有ると考えて下さい。大根は下へ下へと伸びていき、先端部位は活発に細胞分裂をしながら成長しています。 辛味が強いのもその為で、毛穴がねじれているものはより一層苦労して下へと向かっていますので辛味は毛穴が真っ直ぐなものより強くなります。 個人的には何時も先端を買いますが、甘いのが好きな方(あれを甘いと言うかは別として)は半分より上をお買い求め下さい。 ピリッとした辛味こそ大根のエネルギーなんだけどなぁ~・・なんでも甘いがいいとの考えはいかがなものでしょうか?

青VS白

青と白の戦いと言っても朝青龍と白鵬の横綱対決ではありません。 大根は野菜の中でも品種数の多い品目です。昔は青首大根と白首大根と区別していましたが、 今は青首大根と地大根という区別をするのが普通となり、白首大根が壊滅状態となっています。

もともと西日本では青首大根、東日本で白首大根が生産されていましたが、1974年に西日本の青首大根で病気に強い品種が開発され、 その品種が 1.辛みが少ない 2.大きすぎない 3.太さも上から下まで変らず(寸胴)扱いやすいという面から消費者や流通段階での評価が高まり一気に勢力を伸ばしました。

トウが立つ?

女性がムムッとする言葉ではありますが・・・・   大根は寒い時期に種まきをすると大根として完成する前に茎が伸び花が咲きます。これを産地では「トウ立ち」と言います。 トウ立ちが起きる前には必ず花芽分化します。花芽分化とは茎、葉、根など自分の体を作るのをやめて、次世代に子孫を残すために花を咲かせ種を作るスイッチのことです。 大根の場合は、13℃以下の低温を感じるとスイッチが入り、その後の高温長日(暖かく日照時間が長い環境)でトウ立ちします。 しかも、種を蒔いたらすぐに低温に反応するので、寒い時期の種まきは温度を保ってあげなかったら、後に花だけができて大根ができないということになります。 春大根は寒い冬を越して成長しますので降雪の多い年の翌春にはよく見られます。

トウ立ちした大根は、当然出荷することもできないので、産地ではビニールのトンネル被覆などをして温度を保つのに一苦労します。 大根産地で言うトウ立ちは一般に言われる“盛りを過ぎる、旬を過ぎる”というよりも“盛りも旬もなく” 大根としての生涯を終えてしまい農家にとってはサッパリ儲からない大問題のことなのです。

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